パチスロを打つ時、まずはメダルを投入する事になります。
スマスロ(メダルレスパチスロ)の場合ならクレジットからベット(かける)ことになりますが、その時の枚数と言えば…3枚ですよね。
ジャグラーシリーズ機種をはじめ、多くのパチスロは基本的に3枚掛けで遊戯します。3枚掛けとは、3枚のメダルをベットした状態で1ゲームを消化する事ですが、多くのパチスロは基本的にそのようにプレイする事を前提として作られています。
多くの機種では、1枚掛けでのプレイは仮に出来たとしてもペナルティー行為となっていて、ボーナス抽選やART(AT)抽選が冷遇されてしまうような不都合がありますから、普通にプレイする分には出来るだけ1枚掛け遊戯を行わないように注意する事になります。
しかし、ジャグラーシリーズに関しては1枚掛けでペナルティーの扱いを受ける事無くリールを回す事が出来る事は、ジャグラーユーザーの皆さんならご存知でしょう。
今回はそんな1枚掛け(1ベット)プレイとは?という話から、1枚掛けプレイをした場合のボーナス確率や1枚掛けプレイをするべき場面について説明して行きます。
1枚掛けプレイとは
1枚掛けプレイとは、その名の通り1枚のメダルを掛けた(ベットした)状態でリールを回して、1ゲームを消化する事です。
多くのパチスロ機は、基本的に3枚掛けで消化する事を前提とした設計となっており、1枚掛けプレイができない機種も多く存在する、というよりむしろ、1枚掛けプレイが通常のプレイとして出来る機種の方が断然少ないのが現状です。
多くの機種は、1枚掛けプレイ自体は可能であっても、1枚掛けプレイにペナルティーをかしており、ユーザー側は明らかな不利益を被ることになるため、出来るだけ1枚掛けを行わないようにするのが普通です。
ここでよく誤解されるのは、ゲームセンターやカジノにあるようなスロットマシーンのように、掛ける枚数によって有効ラインが変わるんじゃないかと言う事。これに関しては「変わる場合もあれば変わらない場合もある」というのが正確なところですが、基本的には変わらない事が多いです。
パチスロの場合、ゲームセンターなどのスロットマシ―ンであるような「1枚掛けだと1ラインのみ有効で、2枚3枚と枚数を増やすと有効ラインも増えて行く」という仕様ではありません。
仮に掛ける枚数によって有効ラインが変わるとしても、それはスロットマシーン的な理屈ではなく、あくまでも「そういうものだ」としているからそうなるというだけで、極端な話「1枚掛けだと5ライン有効だけど3枚掛けだと3ライン有効になる」といった仕様とする事も可能です。
ジャグラーシリーズは現在のパチスロ機の中では比較的シンプルな風貌であり、それ故にスロットマシーン的な解釈で1枚掛けの意味をとらえてしまう人もいるのだろうと思われますが、掛け枚数と有効ラインの数に相関性はありませんのでご注意下さい。
1枚掛けプレイ中のボーナス成立確率
「1枚でも回せるならその方が3倍長く遊べるから得なんじゃないか?」
1枚掛けでプレイできるという事を知った時こう思った人もいるんじゃないでしょうか。
回答としては、「得ではなく、むしろ損をする」という事になります。
というのも、1枚掛けでプレイした場合、ボーナス確率が3枚掛けでプレイした場合よりも1/3になってしまうのであれば良いのですが、実際には1/3どころではなく、圧倒的に当選確率が下がってしまうのです。
6号機ジャグラーシリーズの小役確率はメーカーから発表されておらず正確な所は不明ですが、5号機ジャグラーシリーズに関して言えば、1枚掛けプレイ時のボーナス確率はシリーズ共通かつ全設定共通で1/2730でした。
ちなみに2枚掛けプレイ時のボーナス確率は、シリーズ共通かつ全設定共通で1/1365でした。
具体例として6号機マイジャグラーシリーズ(マイジャグラー5)のスペックを例として見てみましょう。
6号機ジャグラーシリーズの2枚掛け時と1枚掛け時のボーナス確率が不明であるため、この部分は5号機ジャグラーの数値を参照させて頂いています。
マイジャグラー5ボーナス確率(2枚、1枚掛け時は5号機ジャグラーの数値) | |||
---|---|---|---|
設定 | 3枚掛け | 2枚掛け | 1枚掛け |
設定1 | 1/163.8 | 1/1365.0 | 1/2730.0 |
設定2 | 1/159.1 | ||
設定3 | 1/148.6 | ||
設定4 | 1/135.4 | ||
設定5 | 1/126.8 | ||
設定6 | 1/114.6 |
この表を見れば、3枚掛けプレイ時に比べて1枚掛けと2枚掛けプレイ時のボーナス確率は大幅に冷遇されている事がよく分かります。
1枚掛けプレイという事は3枚掛けと比較して3倍多く回せるから…という考え方をしたとしても、1/2730.0×3=1/910.0という事になり、実際の設定1における3枚掛け時のボーナス確率と比較しても圧倒的に当たりづらい確率となってしまいます。
これでは全く割に合わない事がお分かり頂けたと思います。
1枚掛けプレイ中の小役確率
1枚掛けでプレイした場合、ボーナス確率が変更されるだけではなく、小役確率に関しても大きく変わる事になります。
こちらに関しても、6号機マイジャグラーシリーズ(マイジャグラー5)のスペックを用いて比較してみましょう。
マイジャグラー5の小役確率は公表されておりませんので、当サイトで独自に行った実機シミュレーターアプリの約100万ゲーム実戦データを掲載します。
『マイジャグラー5』(6号機)スペック解析情報3枚掛け(設定1) | 1枚掛け | |
---|---|---|
ブドウ | 1/5.93 | 1/28.20 |
ベル | 1/1035.19 | 1/16384.00 |
ピエロ | 1/1022.48 | 1/16384.00 |
リプレイ | 1/7.29 | 1/7.30 |
設定1の数値と比較してみました。
こちらについても6号機ジャグラーの1枚掛け時の小役確率が不明であるため、正確な比較とはなりませんが、おおよその違いを認識して頂ければと思います。
リプレイ以外の全ての小役で、当選率が1/3よりも大幅に下がっています。実質的に重要なのは出現率の高いブドウですが、これも1/5に近い数値へと転落しています。
しかも6号機ジャグラーシリーズは1枚掛け時の払出し枚数も減少していますから、5号機ジャグラーシリーズよりも更に条件が悪くなった可能性があります。
この表を見てみると、他の小役が軒並み大幅に冷遇された確率となっているのに対して、リプレイ確率だけは1枚掛けプレイ時と3枚掛けプレイ時で、変わらない確率となっています。
なぜこうなるのかと言えば、リプレイ確率に関してはパチスロを作る法律によって「1/7.3を下回らない事」が明確にルールとして規定されているからです。
ですからパチスロは、ジャグラーシリーズに限らずどの機種もリプレイ確率を1/7.30よりも悪くすることは出来ないのです(1/10や1/20などには出来ないという事です)。
ただし、ここで言うリプレイ確率というのは、その台におけるリプレイフラグの合成確率ですから、特殊リプレイなどを除いた通常リプレイというものの出現率だけで言えば1/7.30よりも悪くなっているケースもあり得ます。
リプレイという役は厳密には小役の一つではなく、「再遊戯役」という特殊な位置付けであるため、他の小役とは異なる扱いとなっているのです。
1枚掛けプレイをするべき場面
ジャグラーシリーズを打っていて1枚掛けプレイをするべき場面と言えば主に二つ挙げられます。
- ボーナス成立後にボーナス絵柄を揃える時(ブドウ抜き実行時を含む)
- 朝一にガックンチェックを行う時
主にこれら二つの状況でのみ有用となるのが1枚掛けプレイですから、これら以外の状況ではくれぐれも3枚掛けプレイを心掛けて下さい。
ジャグラーの「ブドウ抜き(獲得)」方法を分かりやすく解説【1枚掛けでぶどうを揃える手順】
特にクレジットに1枚か2枚しかない状況でうっかりマックスベットからレバーオンしてしまうと、マックスベットとは言いつつクレジットに残っている枚数を全て掛けた状態で1ゲームを消化してしまいますので、クレジットの残数にはご注意下さい。
GOGO!ランプが光っていない状況では3枚掛けをしましょう
今回の記事でお分かり頂けたと思いますが、とにかく通常時は3枚掛けプレイをするべきです。
ジャグラーシリーズにおいては1枚掛けや2枚掛けでの遊戯でペナルティーを受ける事はありません。しかし、通常時に3枚掛け以外のプレイをする事は、その損失の大きさから言えば、実質的にはペナルティーを受けているのも同然なのです。
通常プレイ中はあくまでも3枚掛け厳守。GOGO!ランプが点灯した後、ボーナスを揃えるときだけ1枚掛けを活用する・・・これがジャグラーシリーズの正しい打ち方です。
その外観からも、なんとなく1枚掛け遊戯が普通に出来てしまいそうに思えるジャグラーシリーズですが、そこには大きな落とし穴がある事をご理解頂ければ幸いです。