多くの機種が現役でホールに設置されているジャグラーシリーズ。
基本的なゲーム性はジャグラーの遺伝子として継承され続けていますが、リール配列やボーナス確率、小役確率や機械割などのスペックにはそれぞれの機種毎の個性があります。
そんな中でホール側の視点で高設定を使いやすいジャグラーと使いづらいジャグラーという住み分けも自然と定着しています。
今回はそんな、パチンコ屋として『高設定を使いやすいジャグラー』と『高設定を使いづらいジャグラー』の話です。
機械割的に高設定を使いやすいジャグラー
高設定域の機械割が低ければ、その分だけ高設定を使う事を躊躇せずに済むのは間違いない所でしょう。
以前に現役ジャグラーの機械割ランキングを掲載した記事を書きましたが、そちらで下位の機種ほどホール的に高設定を使う心的ハードルが低いと言えます。
設定6の機械割が低い機種となると…
- アイムジャグラー系
- ゴーゴージャグラー系
といったあたりが当てはまります。
特にアイムジャグラー系の機種に関しては、設定6の機械割がメーカー発表値で105.2%、シミュレート値(ボーナスを素早く揃え、チェリーを取りこぼさない事を前提とした数値)では106.6%ほどとなっており、設定5に関してはメーカー発表で102.8%、シミュレート値で104.2%程度という数値が出ています。
高設定域の機械割としては少々寂しいスペックと言えますが、だからこそ高設定を使う事を躊躇せずに済むというのがアイムジャグラー系機種の強みだと言えます。
設置台数的に高設定を使いやすいジャグラー
どのような機種、どのような時代においても基本的には「台数の多い機種に高設定が入りやすい」というのは揺るぎない真理です。
もちろん機種によっては、設置台数の割には高設定が入りやすい機種や、設置台数の割には高設定が入りづらい機種というものも存在しますが、ジャグラーシリーズに関してはオーソドックスに設置台数なりに高設定が入りやすいと見て良いと思います。
以前、ジャグラーシリーズの設置台数ランキングを扱った記事を書きましたが
設置台数が多い機種ほど高設定の絶対数が多い前提で考えるのであれば
- アイムジャグラー系
- マイジャグラー系
- ゴーゴージャグラー系
このあたりが設置台数的に高設定の投入が期待できそうですよね。
実際にこれらの機種は設置台数の少ないジャグラー機種と比べれば、高設定の絶対数は断然多い事が予想されます。
また設置台数から分かる事として、そのホールがどのジャグラーに力を入れているのかという事があります。
全国的な設置台数では上記の3シリーズが強いものの、ホールによってはハッピージャグラーが大量に設置されていたり、ファンキージャグラーの台数が一番多かったりするケースもあります。
それらのホールでは基本的に、台数の多い機種が手厚く高設定も入りやすい事が予想されますので、そのホール毎に認識を改める必要があります。
設定判別難易度的に高設定を使いやすいジャグラー
これまで語って来た要素(機械割、設置台数)は機種スペックや実際のホールに設置されている台数など、はっきりとした数値に基づく話でした。
しかしこの「設定判別難易度」に関わる問題は、より現場感の求められる要素だと思います。
設定判別しやすい=プロに狙われやすい
ジャグラーシリーズに限った話ではありませんが、高設定を簡単に判別できるような機種の場合、プロを始めとした上級者が挙って狙ってきやすいという特徴があります。
そうなると、仮にそういった機種に高設定を投入した場合、上級者に確りと掴まれてキッチリと稼動する事が予想されます。
そうなると、ホール的に高設定を使っている事のアピールにはなりますが、毎日毎日そういった状況を作るわけにも行きません。
ホールは基本的に、スロットで勝つ術を心得た上級者よりも、普段からジャグラーで遊んでくれている一般的なお客さんに高設定を掴んで勝って貰いたいと思っています。
しかし設定判別が容易な機種ほど、その願いとは違った結果を生みやすい。
故に設定判別の簡単な機種というのは、特定条件下(高設定を使っている事をアピールしたい状況)以外では高設定を使う事に対する心的ハードルが高めとなります。
ジャグラーの設定判別=REG出現率の設定差
ジャグラーシリーズにはブドウ確率に設定差があったり、単独当選とチェリー重複当選に設定差があったりと様々な要素が存在しますが、そうはいっても最も重要かつ分かりやすい判別要素は「REG確率」であるのは概ねどのシリーズ機も同じです。
例えばマイジャグラーシリーズの数値を参照してみますが
設定 | BIG | REG |
---|---|---|
設定1 | 1/287.4 | 1/431.2 |
設定2 | 1/282.5 | 1/364.1 |
設定3 | 1/273.1 | 1/341.3 |
設定4 | 1/264.3 | 1/292.6 |
設定5 | 1/252.1 | 1/277.7 |
設定6 | 1/240.9 | 1/240.9 |
このように、設定1と設定6ではREG確率に確率分母で約1.8倍の大きな設定差が存在しています。
これに対して、ゴーゴージャグラーシリーズの数値を見て見ましょう。
設定 | BIG | REG |
---|---|---|
設定1 | 1/269.7 | 1/364.1 |
設定2 | 1/268.6 | 1/336.1 |
設定3 | 1/266.4 | 1/318.6 |
設定4 | 1/260.1 | 1/283.7 |
設定5 | 1/255.0 | 1/255.0 |
設定6 | 1/242.7 | 1/242.7 |
どうでしょうか、設定1と設定6のREG確率の確率分母差が約1.5倍となり、差がかなり小さくなりましたよね。
具体的にいうなら、REG確率の差だけで言えばマイジャグラーシリーズの設定2~設定6ぐらいの差となっています。
たかが設定1段階分ですが、このたかが1段階分違うだけで設定判別的な難易度は大きく上昇します。
さらにはこちらのスーパーミラクルジャグラーを見て見ましょう。
設定 | BIG | REG |
---|---|---|
設定1 | 1/282.5 | 1/468.1 |
設定2 | 1/273.1 | 1/431.2 |
設定3 | 1/268.6 | 1/372.4 |
設定4 | 1/256.0 | 1/341.3 |
設定5 | 1/251.1 | 1/304.8 |
設定6 | 1/230.8 | 1/332.7 |
設定1のREG確率はマイジャグラーより悪いぐらいですが、設定6のREG確率も先述の2機種に比べると非常に悪く、さらに言えば設定5のほうが設定6よりもREG確率が良いという非常にトリッキーなスペックとなっています。
こうなってくると、REG出現率が良すぎると設定6よりも設定5の可能性が高まるというジレンマも発生しつつ、かと言ってREG確率が悪ければ低設定の可能性がちらつくという、極めて設定判別が困難なジャグラーと言えます。
設定判別が難しい=設定を使いやすい
先述のとおり、設定判別が容易であるほどプロを始めとした上級者に狙い撃ちされやすい為、そういった面で使いづらいというホール側の心理が働きます。
対して設定判別が難しい機種というのは、確りとした稼動さえあれば高設定の投入にそれほど躊躇せずに済むという側面も持ち合わせている訳です。
設定判別が難しいジャグラーといえば
- スーパーミラクルジャグラー
- ゴーゴージャグラー系
- ハッピージャグラーVII
- ファンキージャグラー
このあたりになってくるでしょう。
これらの機種に関しては当日の履歴打ち(当日のデータが高設定らしき空台を打つ事)にはあまり向いておらず、そのホールがきっちりとその機種に高設定を使っている事をデータから検証し、狙い台の精度を高めた上での実戦を強く意識するべきでしょう。
総合的に高設定をホールが使いやすいジャグラーまとめ
これまで3つの要素(機械割、設置台数、設定判別難易度)について語って来ましたが、これらの要素を複合的に備えている機種ほどホール的には高設定を投入しやすいジャグラー機種だと言えます。
具体的に挙げるのなら
- アイムジャグラーEX
- ニューアイムジャグラーEX
- ゴーゴージャグラー
- ゴーゴージャグラー2
- マイジャグラー2
- マイジャグラー3
- マイジャグラー4
これらの機種は比較的高設定を期待しやすいジャグラー機種達であると言えます。
特にアイムジャグラー系はスペックの辛さと設置台数から、ゴーゴージャグラー系は3つの要素全てを兼ね備えている点で、店側としても高設定を躊躇せず使いやすいジャグラー機種の二大巨頭と言える存在です。
マイジャグラー系は設置台数と人気の高さが大きな強みですが、設定6は機械割が高く設定判別が比較的容易である点で、設定6を掴む難易度は少々高めと言えます。
これらの事はあくまでも一般論としての話ですので、個別のホールではまた違った傾向のあるホールも存在する事でしょう。
例えばハッピージャグラーの設置台数が非常に多いホールだと、他のジャグラー機種よりもハッピージャグラーに高設定が多く投入されているような場合もありますし、ファンキージャグラーやスーパーミラクルジャグラーを強く押しているホールも存在します。
皆さんの通っているホールでどのジャグラー機種が強いのか、そこを見極めてジャグラーと接して行って貰えると、きっと結果も伴ってくる事でしょう。